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「 納棺夫日記」を読む。 


2009.03.13(Fri)

元来へそ曲がりのせいか、それが例えどんなに素晴らしいものであったとしても、ベストセラーに手を出すことはなかった。ましてアカデミー賞(『おくりびと』)で話題の書である。映画自体の出来はそこそこであったと思うが、題材に圧倒的な面白さがある。本書を手に取ることに気恥ずかしさが先に立ったが、最終的には興味の方が勝った。読んでみるものである。やはり万人が認めたものというのは人にとっての普遍的な命題を含んでいる。移動の途中3時間余りでに一気に読んでしまった。
想像していたものと違って、三部構成のうち日記に当たるのは第一章のみで、しかも出だしから小説を読むような味わいである。それもその筈、作者の青木新門氏は元々詩を志していた。小説も何編か書いている。そういう資質がなければこのような本は書けなかっただろう。二章三章と進む中で語られるのは言わば見事な哲学である。そして親鸞が辿り着いた思想に青木氏は深く共鳴する。
死の現場に立ち会うことで得られた実感は我々現代人が目を瞑っていたことに目を開かせてくれる。「一人暮らしの老人が死んで、何ヶ月も誰も気づかなかった」現場で、死体にたかる蛆を見て「蛆も姓名なのだ。そう思うと蛆たちが光って見えた。」死を思うことでより良く生きる。宮沢賢治や高見順や金子みすゞや、そして無名の人々がその死と向き合って見たであろう「ひかり」を青木氏もまた見ているのだ。
軽薄に見られることを気に病んで、わたしは今までどれだけ素晴らしいものを見逃して来たのだろうか。二重の意味で、本書を読んで良かったと思う。

category: 日々是好日 Days

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