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拝啓天皇陛下様 


2013.11.05(Tue)

 『拝啓天皇陛下様』は棟田博の小説を元に制作された松竹の喜劇映画で、1963年に公開された。渥美清演じるひとりの男が戦中、戦後をどのように生き死んでいったか。日本人の心性を見事に描ききった野村芳太郎初期の傑作だろう。その中で、天皇に心酔する無学の男は、敗戦間際、自分を軍隊に残してくれるよう天皇に手紙を書く。たどたどしく綴られた手紙は、結局、天皇に手渡されることはなかった。
 秋の園遊会で天皇に手紙を手渡した山本太郎参議院議員が非難されている。さながら風車めがけて突進し吹飛ばされたドン・キホーテの如く、我々の目に、彼の行為は馬鹿げたものと映る。国の主権は既に国民にあり、参議院議員たる彼自身が請願を受ける立場である。その彼がすべての政治行動を禁じられた天皇陛下に福一の惨状を訴える。政治家として極めて短絡的で子供染みた行いだ、と片付けることは簡単だろう。天皇に対して不敬であると非難することも。天皇を政治利用してはならないとするルールは日本国憲法第四条 「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。」に由来するものだが、過去何度も、時の政治家によってそれが破られて来た。それと比べれば、彼が一途である故に、何とも無邪気なものに思える。
 天皇が人間宣言をしてから70年近くになろうとしている今でも、その宣言とは裏腹に、未だに天皇陛下は日本国の“神”である。少なくとも千三百年以上続く天皇制は我々の遺伝子の奥深くに組み込まれている。あの吉本隆明でさえ天皇に対して絶対的な感情を持っていたという。山本参議院議員の“愚挙”に対して左右両陣営から批判が噴出したこと、国民の八割がその行動を支持しないということからも、その根が相当深いものであることが見てとれよう。山本太郎自身が天皇陛下を特別な存在として捉えていたからこそ、2013年の今でも、“直訴”が“有効な”手段になりうるとして彼を駆り立てたに違いない。彼を批判する側も、彼自身も、どちらも天皇制を利用していることに変わりはない。彼の行動が何らかの意味を持つものだとしたら、天皇(家)の存在を改めて考える切っ掛けになりうるということだが、今の国民のうち天皇制について深く考える層は一割にも満たないのではないかという気がする。
 天皇とその一族は国籍を持たず、従って選挙権すら停止状態のままである。あらゆる国民に認められた基本的人権は独り天皇家の人々には認められず、日本国の象徴として振る舞うことを求められている。穿った見方をすれば、一般人出身の皇太子妃が精神のバランスを崩されているというのも、天皇一家が人間的な営みを保証されていないという証ではないだろうか。国をまとめるために必要であるとして様々な制限を受ける彼らに対して、僕は単純にこう思う。あのような生活をさせられたくはないな、と。ひとりの人間が真剣にしたためた自分宛の手紙。それに目を通す前に、侍従に取り上げられてしまう暮らしなど、耐えられるものではない。

category: 日々是好日 Days

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コメント

奇人・山本太郎
天皇を利用した山本太郎は手段を選ばない危険で非常識な男である。
議員辞職させるように、良識ある議員は活動してもらいたい。
【2013/11/05 11:33】
URL | うなぎ #- *編集*

書き込みありがとうございました。
うなぎさんのご意見は貴重なものとして拝読いたしました。

今回の記事に関しましては、山本氏個人を云々するものではありません。彼のとった行動が、改めて、天皇制について考える契機になったという程度に受け取っていただければ幸いです。彼が愚直であることは明らかだとしても、何故、危険なのかということが小生には理解出来ません。そこら辺りを論理立てて記していただけると議論にも幅が出て参ります。小生の考察もより深くなると信じております。今後とも宜しくお願いします。
【2013/11/05 15:37】
URL | Sumio #- *編集*

時事通信社によれば、案の定、山本議員の手紙は陛下の目に触れることなく、宮内庁で差し止められているという。
【2013/11/05 23:17】
URL | Sumio #- *編集*

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