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ゴードン・ウイリス。[Gordon Willis.] 


2009.11.18(Wed)

GW
『コールガール』より

ゴードン・ウイリスの名前を知らなくとも、彼の撮った映像を一度くらいは目にしたことがあるはずだ。もし観たことが無かったとしても、暗部がぐっと落ちたアメリカン・ムービーに独特の映像スタイルはみな、彼のフォロアーたちが作り出したものだ。もっともそのどれもゴードン・ウイリスの映像ほどはエレガントではないが・・・。(かく言う私も随分と自分の画作りの参考にさせてもらった。)
『ゴッド・ファーザー』三部作を撮った撮影監督と言えば誰もが納得してくれようか。或はウッディ・アレンのロマンチックなラブ・コメディーのいくつか・・・代表作と言われるほとんどを彼が担当しているのだ。その彼が本年度のアカデミー賞名誉賞を獲得したのはTwitterで既報の通りである。
撮影とは見せるべきものをはっきりと見えるように撮ることが基本である。『ゴッドファーザー』の登場までは、設定がどのような状況であっても役者の顔にはまんべんなく照明が当てられていた(今だにCMの現場ではその原則は崩されていない)。如何に暗い状況でも表情、特に目の辺りが暗くつぶれていることなど考えられなかったのである。『ゴッドファーザー』公開当時、マーロン・ブランドの表情が判らないと非難されたが、今観れば、そのことが見えている以上の効果を上げている。今でこそ当たり前だが、ゴードン・ウイリスが最初に、時には見せないようにすることも表現のひとつであると教えてくれたのであった。古い時代を表現する手段として映像のトーンをゴールデンアンバーにしたのも彼の仕事である。以降セピアトーンが時代表現のスタンダードになった。
私などはついこの前のような気がしているが、『ゴッドファーザー』が公開されたのは1972年のことである。40年近く前のことになる。ゴードン・ウイリスの名前さえ知らないキャメラマンがいても不思議ではないのかもしれない。だが彼(と同時代の撮影監督たち)の登場無くして今の映像を語ることは出来ない。その事をここらでもう一度再確認することは決して無駄なことではない。
ともかくゴードン・ウイリスに名誉賞が与えられたことは何と喜ばしいことだろうか。僕らはもっと喜んでいい。

category: カメラマンの覚え書き Notes of Cinematographer

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