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『グッド・バッド・ウィアード』["The Good the Bad, the Weird"] 


2009.09.12(Sat)

gbw
マカロニ・ウエスタンならぬキムチ・ウエスタンというのだそうである。『続・夕日のガンマン』から着想を得たというハチャメチャな物語は、しかし、その圧倒的な勢い故に稀に見る快作となり得た。何処までも続く地平線を蒸気機関車が走っていく。ワクワクするような冒頭の空撮をCGが台無しにしていたので、これは失敗したかと一瞬危惧したのだが、それは杞憂であったようだ。列車強盗から始まって、見せ場が途切れる事は無い。サービスショット満載で、あらためて映画は娯楽であると再認識させられた。思い起こせば、30年代の日活映画なども裕次郎や旭が同じようにたたらを踏み、見栄を切っていたものである。スターをスターらしく撮る。映画の基本中の基本であろう。
『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソン、キム・ジウン監督と組むのは『甘い生活』に続き2度目のイ・ビョンホン、ポン・ジュノ監督作品でお馴染みのソン・ガンホの三人が、満州国とその時代を舞台に、日本軍や馬賊などを巻き込んで三つ巴のバトルを繰り広げる。冷酷無比な殺し屋(=バッド)を演じるイ・ビョンホンは、その役柄にもかかわらず、魅力的である。ブラック・ジャックとジャック・スパロウ(『パイレーツ・オブ・カリビアン』)を混ぜたようなメークを施し怪演を見せる。小物に見えて実は得体の知れない悪漢(=ウィアード)ソン・ガンホは縦横無尽の演技で、時に惚れ惚れするような表情を見せる。三人の中では一番線の細いチョン・ウソン(=グッド)も、空を飛び、ライフル片手に馬を駆る。その姿はこの上なく美しい。各人存分に見せ場を作ってもらい実に生き生きと見える。CG・吹き替え一切なしのアクションの迫力は映画館でこそ観るべきであろう。(アクションの激しさにおそらく人の一人二人亡くなっているのではないだろうかと思っていたら、最後のタイトルロールに献辞が出ていた。案の定、亡くなったうちの一人はアクション監督であった。)
荒っぽいつなぎや、もうお腹いっぱいというほど執拗な演出も、ほとんど気にならない。韓国映画史上最高の制作費を投じ、撮影期間は9ヶ月にも及んだらしいが、その甲斐はあったようだ。我が国の映画状況と比べると何ともうらやましい限りである。

category: 映画のはなし About Movies

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