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核~北原さんからのメール。[Core~Mail from Mr.Kitahara.] 


2009.02.24(Tue)

我々ふたりが抱く危機感は共通しているようだが、それをどう分析するかと言う点では微妙な温度差がある。当たり前のことだが、それが「会話」の面白いところで、正解が何か探すよりその食い違いを面白がってもらえたら好いのではないかと思う。言ってしまえば、正解などもともと無いのだから・・・。では久々の北原さんからのメール。

さきのメールでは、傾聴すべき提案がいくつもあったように思いますが、なかでも、次の一節が、ぼくには一番響きました。
「CMに限らず、早晩日本映画も誰にも見向きもされない時期がやってきます。人の気持ちを繋ぎ止めるだけの豊かさを失いかけているからです。これがもっとも難しい。逆に言えば、これさえ巧く機能し始めたら全ては好転すると思います。」
これは以前から考えるところの「文化の成熟」と深くかかわるものだと思います。作り手と受け手が、さらにはひろく撮影の現場という仕事にかかわるひとりひとりが、とりもなおさず「成熟した個人」であること。このことがなにより大切なのではないでしょうか。そこでは深い人間的な洞察があり、厳しい批評があり、なされなければならない道すじのパースペクティブが、だれの目にもはっきりわかるようにしめされる。それにしたがってそれぞれの分野の専門家が自らの仕事の責任を果たしていくのであって、撮影という仕事は、この「核=中心」となる価値観なり理念、あるいは合意がなければ立ちいかないものだと考えます。いま撮影の現場が失いかけているのは、撮影フィルムでも録音の六ミリテープでもなく、この「核=中心」にほかなりません。失いかけていると書けば、かつては存在していたかのように聞こえますが、ぼく自身、それはいくぶんか怪しいと感じています。思い起こせば、がらんとしたスタジオに、各部署のプロを集めてきて、一枚のコンテをわたして、「こんな感じでよろしく。」とやっていたにすぎないのではないか。集められたプロはたとえ首をかしげることがあっても、必ずやなにがしかのものを作りあげ、対価を受け取り、そして次の撮影の現場へと去っていきます。そんな仕事の「核=中心」にあったものは、画コンテとお金だけだったのではないのかと、やや厳しく思います。
現在の混乱は、制作にかかわるお金もなく、さまざまな思惑でずたずたになって、もはやコンテの体をなしていない紙切れのみという状況によってもたらされているのでしょう。つまり「核=中心」がないのです。これがなければ撮影の現場は進んでいきません。そしてその不在は最新の撮影機器をもってしても埋めることはかないません。最新のハードウェアは、しっかりした理念と信頼関係の礎のもとに正しく活用されなければ、ときに危険な道具にもなってしまうことは周知の事実です。
CMに限らず、撮影の現場は、もはや荒野の様相を呈しています。大きな不況がやってきて、少し考える時間ができたように思います。しばし足をとめて、今までしてきたことを振り返ってみるのもいいでしょう。そして今現在かかえている問題をとりだして、皆でもう一度話しあいましょう。ひょっとするといくらかさかのぼってやり直さなければならないことがでてくるかもしれません。それくらい無軌道に、いろんなことを散らかしすぎました。
何を撮りたいのかをはっきりさせてから、撮影の現場に入りましょう。たがいを信頼して、それぞれが最善をつくしましょう。そのうえで、機材や技術的には、なにが必要で、どう改善されなければならないのかをはっきりさせましょう。なんどもいいますが、ハードウェアの革新がこの現状をブレイクスルーするなどという子供じみた考えは、もはや無効です。いくら時間がかかろうともひとりひとりが支える文化が成熟しないことには、打開の道は決してひらけることはないと思うのです。

北原慶昭

category: 【オープンルーム】Bulletin Board

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