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『ゼロの焦点』 


2009.11.21(Sat)

ゼロzero

謎解きの面白さがある訳ではないし、かといって過酷な運命を背負った人たちの苦悩に焦点が当てられている訳でもない。犬童一心監督の作品にしては何とも中途半端な出来であった。昭和の時代の雰囲気は巧く再現していただけにバランスの悪さが際立っていたように思う。広末涼子は損な役回りをさせられていたとは言えもう少し頑張って欲しい。一方、中谷美紀、木村多江の演技合戦も些か鼻につく。特に中谷の大芝居はやり過ぎだろう。断崖シーンの合成の精度の悪さにも鼻白んでしまった。色々難しい条件があったとは思うが、ここは是非とも実写だけで通してもらいたかった。中谷と木村が対峙する夜の断崖シーンで自動車のヘッドライトが効果的に使われていたのは好かった。撮影の蔦井孝洋さんは日本で最も的確な距離感覚をもっているキャメラマンであると思う。だが今回に限ってはそうとばかりは言えなかったのが残念であった。シネスコサイズは思ったよりも一サイズ長い玉を使うというようなコツがいるようだ。
(最近の邦画で思うことの一つ。女優さんはちゃんとヘアを作るけれど男優はそれをしないのはどういう訳だろう?西島秀俊の髪型はどう見ても昭和30年代初期のものではなかった。『ヴィヨンの妻』の妻夫木も駄目。)
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category: 映画のはなし About Movies

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